名無しへのご自愛

テーマである「病」とは何かを、私はよく理解していない。「症状」なら分かる。鼻水が出る、頭が痛い、気分が落ち込む、これは症状だ。
困るのは、抱えた「症状」がどの「病」にもいまいちハマらないときだ。例えば、私は20代前半の時に、「めっちゃオナラ出る」という症状を抱えた。

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やがて死にゆく者たちの唄

風邪のようにはサクッと治ってくれない類の「病」がある。お医者さんによって「名付け」が可能な単位で数えてみれば4つ5つが束になっていて、日々の生活と絡み合ってあれやこれやの「ままならなさ」ー「障害」と言ってしまってもよいだろうーを形成し、それらを携えていかねばならない、そういう身体を生きている。

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禁じられた10代

ラジオのDJを目指したときに、オーディションに提出する書類に健康面を書く欄があり、少しためらいながら「健康」と記入した。「健康」と書かなかったらはじかれることは間違いないと思ったからだ。当時私は「健康」ではあったが、大きな病気を「寛解」したばかりだった。

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日記/20221001

今日は夫と一緒に最寄り駅まで歩いて(以前の私に比べると随分進歩したなぁと思う)、そこから繁華街まで出かけた。途中少し発作が出たが、こんな風にお出かけができるということが自分にとっては本当に特別なことだ。

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平凡な平穏 2022/09/29

週末、ムスメの運動会に備えてしばらく使っていなかったカメラの充電をしておかねばとケーブルを探しながらついでに机に積み上がった本やら書類やらを片付け、それから今月中にやらねばと思っているあれこれを進めようと思うもあまり進まず、寝室で横になり13時過ぎまで休んで近所の松屋に行った。

牛めし小盛りと生野菜セットを頼んでもぐもぐと口に入れながら、隣の席のお客さん二人の会話を聞いた。

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生の所在 2022/09/27

この日常が成り立っていて自分の生が続いているということがものすごい奇跡のような、ともすると錯覚なんじゃないかと思われる危うさ、「薄氷の上」感がしばしば湧き上がる。実際そうなのだろう。病後の自分はどこか少し「余生」をやらせてもらっているような感じがする。

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