いびつなものとしての私たち

僕は恐らく軽度のADHDだと思うし、躁鬱病(双極性障害)だろうし、適応障害かも知れないし、まず間違いなくアル中で、他にもなんやかんやあるかも知れない。でも僕にはそういった診断は一つもついていない。たまたま主治医が「そういう」人ではなくて、診断名をつけようとしなかったのだ。一方で毎週新しい診断名が増えていった友人もいる。

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名無しへのご自愛

テーマである「病」とは何かを、私はよく理解していない。「症状」なら分かる。鼻水が出る、頭が痛い、気分が落ち込む、これは症状だ。
困るのは、抱えた「症状」がどの「病」にもいまいちハマらないときだ。例えば、私は20代前半の時に、「めっちゃオナラ出る」という症状を抱えた。

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やがて死にゆく者たちの唄

風邪のようにはサクッと治ってくれない類の「病」がある。お医者さんによって「名付け」が可能な単位で数えてみれば4つ5つが束になっていて、日々の生活と絡み合ってあれやこれやの「ままならなさ」ー「障害」と言ってしまってもよいだろうーを形成し、それらを携えていかねばならない、そういう身体を生きている。

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禁じられた10代

ラジオのDJを目指したときに、オーディションに提出する書類に健康面を書く欄があり、少しためらいながら「健康」と記入した。「健康」と書かなかったらはじかれることは間違いないと思ったからだ。当時私は「健康」ではあったが、大きな病気を「寛解」したばかりだった。

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