朝起きて、夫も目が覚めていると「おはち」と言う。「おはち」というのは二人の共通語で「おはよう」という意味だ。「おはち」「おはち」と何往復かラリーをして、朝からベッドの上でにっこりと笑う。完全にバカップルのような何か。でも、朝からにこにこしている人が隣に居るのは幸福以外の何者でもない。
Read more社交的な引きこもり
前回の「包丁こわこわ事件」の話から、随分と時間が経ってしまった。その間私は入籍し、引越しをし、役所や銀行を駆け回り、忙しく過ごしていた。その間体調を崩すことも少なくなく、また、書くことからおよそ2ヶ月ほど離れており、なんとなく「書く」ということ自体が難しくなってしまっていて、筆が進まなかった。
Read more5 初夏の恵み
晴れたなら、息子を学校に送り出した後、朝一番に歩いて畑へ向かう。農道に入ると、春ほどではないけれど、鳥の鳴き声が聞こえてきて、脳にいい刺激をもらう。しかし同じ農道でも、鳥の鳴き声がしないところとするところがある。全体として、3~4月と比べて静かになっている気もする。
Read more私がノートに触れるとき、ノートもまた私に触れているのだ - 「書く」とき・ところ・道具とわたし #4
もう二十年くらい、ノートにあれやこれやを書き続けている。ぱっと思い付いたこと、じっくり考えたいこと。面白いこと、辛いこと。誰かのこと、自分のこと。小説、映画の台詞や、歌詞の書き写し。日常のToDoメモ、なにかの数字や計算メモなんかも。
Read more4 循環のなかで
雨後の植物たちの勢いは凄まじい。毎日じょうろで汲んだ水をやっていても、天から降る雨にはかなわない。雨を存分に浴び、吸収した植物たちの姿はうれしそうに映る。もちろん苗たちだけでなく雑草たちの勢いもまた凄まじく、私は目を見張るばかりだ。
Read more触れると触れられるの間
「見ることには愛があるが、見られることには憎悪がある」
Read more触れる喜びと触れる勇気
MOLESKIN(モレスキン)のノートを買った。きっかけは、映画監督の今泉力哉さんのTwitterでのつぶやきだ。
Read more触れ合うことーときに子育て、ときにセックス
私の息子は触覚が敏感だ。自分より温度が低いものや柔らかいものに触ることが気持ちいいと感じるようで、寝転んでいる私の上に乗ってきて、手足でさわさわと私の肌に触ってくる。耳たぶを触るのも好きだ。これは息子が赤ちゃんの頃から、ずっとそうである。
Read moreギャグマンガを讃えて - 「書く」とき・ところ・道具とわたし #3
昔何かのデータで見たことがあるのだが、日本の成人男性が事務メールやチャット以外に、何らかの無目的的な書き物に費やす一日の平均文字数は日本語で400字程度らしい。
Read more飲み物屋さんの、「よっこいしょ」 - 「書く」とき・ところ・道具とわたし #2
夜中の3時に原稿を書いていると、どこからか高揚感が湧いてくる。私が原稿を書くのは、いつもベッドの上だ。
Read more朝の松屋で日記を書く。コーヒーおかわり無限 - 「書く」とき・ところ・道具とわたし #1
住んでいるマンションの敷地を出ですぐのところに、松屋があるので、いつもここで書いている。この記事もそうだ。
Read more「書く」とき・ところ・道具とわたし
人はものを書く。「書く」といってもさまざまだ。何を、どんな環境や道具で書くかによって、書く「わたし」の身体、思考、ひいては表現そのものも変化する。人が何かを「書く」際のディテールを、たくさんたくさん集めると、面白いのではないか、とふと思いついた。
Read more3 仲春を歩く
畑へはなるべく歩いて行くことにしている。畑に行って水をやり、帰宅するまで往復50分だ。「少し遠いな」「歩くの面倒だな」と思うこともあるけれど、そんなときは父方の祖母のことを思い出す。どこへ行くにも自分の足で歩いていく人だったからだ。
Read more見ルと見エルの境目で
見たくないことについて
見たくないものというものがあるはずだ。見ずにはいられないものがあるように。
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