「書く」とき・ところ・道具とわたし

人はものを書く。「書く」といってもさまざまだ。何を、どんな環境や道具で書くかによって、書く「わたし」の身体、思考、ひいては表現そのものも変化する。人が何かを「書く」際のディテールを、たくさんたくさん集めると、面白いのではないか、とふと思いついた。



こと:何を、どこへ向けて書こうとするか

誰にも見せない自分用の日記、誰かに見られる前提のブログ、仕事で使う会議やプレゼン用の書類、エッセイ・小説・原稿等の書き物仕事の原稿、またはその前段となる取材メモ・構想メモ、知人・友人とのグループチャット、特定の相手との2人だけのメールやLINE、旅先で友人に当てて書くお手紙、旅行滞在記、脳内にあふれる言葉をとりあえず吐き出すためのなぐり書き、遺書、書店のポップ、カフェの入り口看板、式典の祝辞、あるいは弔辞、机の落書き、怪盗の犯行予告、ラブレターetc.



とき:どんな時間・瞬間に書く?

毎朝の習慣として30分、散歩をしていて突然何かが思い浮かんだとき、締切直前の1.5時間、夜眠れなくて仕方なく、午後のコーヒーブレイクに、タクシーで移動しながら、出来上がった原稿を2度3度と推敲・修正するとき、誘われて参加してみたワークショップの10分間、珍しく会議が入らなかった日の午後1時、旅行中の夜etc.



ところ:どんな場所で書く?

キッチンの冷蔵庫にもたれながら、行きつけのカフェの角席で、乗り換え待ちの駅ホームで、テレワークを機に徹底的に設備投資した自宅の作業机で、公園のベンチで、オフィスのスタンディングスペースで、リビングのソファで横になって、ベッドで布団にくるまって、図書館の自習室で、公園のベンチで、廃校の屋上で、駅のコワーキングボックスで、山小屋、お寺、車の助手席etc.



道具:どんな道具を使って?それらをどう組み合わせて?

裏紙と100円ボールペン、お気に入りの手帳と万年筆、視線入力ソフト、スマホの音声入力機能、400字詰め原稿用紙と鉛筆・消しゴム、メモアプリ、執筆用ソフト、ポメラ、タブレットとペンタブ、マス目の入った大判ノート、Twitterの下書き、ブログエディタ、Slackの自分用チャンネル、手話、口文字、透明文字盤、ヘッドポインター、スイッチコントローラー、ホワイトボード、キーボード、タイプライター口頭指示を介助者に打ち込ませる、自分を良く知るライターやアシスタントにたたき台をつくってもらう、口述筆記、友人に壁打ち相手になってもらってメモをつくる、スケッチブックとクレヨン、半紙と筆、壁とスプレー、尻文字、黒板とチョークetc.



…といったことを、なるべく詳しく、教えてもらう。同じ人に複数回、色んなシチュエーションで投稿してもらっても面白い。ひとつの「書く」に1記事。その環境や道具を紹介するテキストと、できればその様子がわかる写真を添えて、みんなに寄稿してもらう。


100ぐらい集まったらそれを印刷して冊子にしたい。


というわけで、

「書く」とき・ところ・道具とわたし 

はじめます。


参加者大募集。当サイトのコンタクトフォームか主宰者への直接連絡(メッセやメールなど)でお気軽に参加表明連絡ください。


フォーマットは特段指定しないが、上記のこと・とき・ところ・道具の要素がなるべく具体的に描かれていると嬉しい。以下試しに私が書いてみるので、参考に。このフォーマットや分量を踏襲してもらっても良いし、全然ちがった形でも良い。突然大長編エッセイが送られてきても載せます。


また、投稿方法もご相談に応じて柔軟に。このブログの投稿権限をお渡しして直接入稿・公開してもらっても良いし、テキストデータなり生原稿なり写真なりを送ってもらってそれを私がかわりにアップする形でも良い。当然、自分ひとりで書かなければいけないということもない。知人友人介助者インタビュアー等を介して書く、あるいは主宰者の私に壁打ち役を依頼していただても良い。


この企画に参加し、あなたの「書く」にまつわるエピソードを「書く」ことそれ自体にも、さまざまな方法・道筋があるはずで、それも含めて楽しみたい。


ご連絡・ご参加お待ちしています。

https://awai.jp.net/contact