東京旅行記3日目

東京旅行3日目、最終日。この日は夫が通っていたプログラミングスクールの同期で今でも仲良くしているという2人とランチの予定が入っていた。永山のホテルでダラダラと用意をしたり買っていた朝ご飯をつまんだりしていたらフロントから電話があり、30分前にチェックアウトの時間が過ぎているのですが……と告げられ、急いでホテルをあとにする。

坂道を降りて、永山から日本橋にある高島屋に向かう。この頃は旅行の疲れがピークに達していて、吐き気の発作が何度も出る。苦しい。もちろん2泊3日で発作が出ない日はなかったと思う。あれだけの人混みの中でよく耐えたなと思う。傍に居てくれた夫に感謝するとともに、自分のことも褒めてあげたい。

話が逸れた。日本橋の高島屋は人混みでざわざわしていて、ランチ会場のエスニック料理店も結構人が多く、(体調的に)大丈夫かなと思っていたが、運よく一番奥の一番端っこの席を予約できていて、そこに座るとふっと落ち着くことができた。私と夫が先に場所についており、残りの二人は少し遅れてくるとのことだったので、お冷だけ頼んで二人を待つ。

まず初めに現れたのはYくんという男性だった。この間京都にわざわざ遊びに来て夫とはも料理を食べに行っていたのは知っていたが、爽やかな好青年だった。Yくんが仕事のことを少し話していると時間差でGさんという女性がやってきた。Gさんは夫やYくんのようにWebエンジニアではなくWebデザイナーらしく、はっきりした目鼻立ちが印象的で綺麗な女性だった。歓談していると、夫が昔大食いだったこと(今でもよく食べるが)のエピソードや、夫がスクール時代結構大きな大福もちを一口でぺろりと食べていたことをYくんにずっとネタにされていたことなどを知り笑ってしまう。夫の食い意地ネタでは、「いや、うちの家でも夫はごはんをおかわりして2杯は食べるんですけど、その後にほんの少し、ちょびっとだけ食べるんですよ。それを『デザートごはん』とか言うんですよね」という夫の鉄板ネタ(?)を披露すると、二人とも爆笑していた。聞くところによると、夫はなんとなく見た目がシュッとしていて近寄りがたい感じなのに、実際しゃべってみると関西弁の面白いおじさん(夫は当時30歳で、2人は当時まだ20代前半だったようだ)だったからそのギャップが印象的だった、というような話があった。面白いおじさん……それを聞いて私はどんなキャラやったん?と思ったが、家に帰ってから「俺はそのときその場面ごとにキャラを変えてるかもなぁ、スクールに通ってたときは面白キャラやったみたいやな?(?)」と言っていた。YくんGさんとの会食も終わり、東京駅がGWのラッシュで動けない状態になってるらしいですよ、早めに出た方がいいかも、というアドバイスをYくんから受け、早めに店を出て、折角だからと私達夫婦にお土産を買いに行こうと誘ってくれ、土産物屋でずんだ餅を買ってもらった。もちろんずんだ餅は東京土産ではないが、帰って解凍して食べたらとても美味しかった。Gさんのおなかの中には赤ちゃんがいるとのことで、ぜひ落ち着いたら京都に二人とも遊びに来てくださいねと言って、東京駅で別れた。

帰りの改札は思いのほかスムーズに入場することができ、余った時間はホームの待合室で座って待っていた。

行きの新幹線は2人とも乗り物酔いをして時間が長く感じられたが、帰りは2人とも酔わず、あっという間に京都まで着いた。京都の土産物店でもパンだのおにぎりだのお菓子だのを買い込み、タクシー乗り場に向かった。タクシー乗り場には訪日外国人が多く行列をなしていて、タクシーも京都と言えばMKタクシーかヤサカタクシーなのだが、見たこともないマークを付けた個人タクシーがずらりと並んでいた。タクシーに乗り込み行き先を伝え、タクシーの運転手さんと談笑しながら帰ったのだが、これだけ海外からの観光客がいてもコロナ前と比べると随分その数が減ったらしいことに大変驚いた。「英語圏以外の人が乗ってきたら大変じゃないですか?」と訊ねると、「案外通じるもので、楽しいですよ」と返ってきて、そんなもんなのかぁ、としみじみしたのだった。そしてこのタクシーの運転手さんは、ブレーキを踏むときとアクセルを踏むときの緩やかさが運転上手だなぁと思わせるもので、荒い運転や急ブレーキなどがなく全く酔わなかったので、そういったところも含めて「プロだなぁ」と感じた。

家に着くとホッとして、夜寝る時間より少し前まで寝てしまったが、そして旅の疲れが中々取れず今でも日中かなりの時間寝てしまうのだが、予定していたことをきちんと全て終わらせることができた旅だったので、充実感と達成感がとてもあった。何より、2泊3日もできたこと、東京までまた行けたことが自分への自信につながった。

やはり気がかりなのは祖母のことだけれど(旅行記2日目参照)、自分にできることを粛々とやっていくしかないなと思う。

人と会う約束をたくさんしていたので、スケジュールが目一杯詰まっていて中々気が休まらなかったが、また夫と色々なところに旅行に行きたいなと思う。私達と会ってくださったみなさん、本当にありがとう。また会いましょう。