既存の概念で自分たちの活動をしっくり説明し切れないなと思ったら、「とりあえずの名付け」に逃げないで、しっくりくる言葉や概念を見つけたり作ったりできるまで、そこに留まらないといけない。
時代や世代共通の価値観やムードというものがあって、なんとなく共通する、大きく向いている方向は同じ/似ているよねというような感覚を抱かれたり、そのような確認や語りかけをされることはあると思う。
そういうふわっとした「世代感覚」とか「界隈感」みたいなものもまた、それを先んじて予見し捉えていた人がいて、すでにその概念に名前が与えられていて、みんなもその言葉をとりあえず使用して、自分たちや自分たちの活動をdescribeする、ということがある。
だけど「すでにある」概念で自分たちの活動の本質を捉えられている感覚を持てないのであれば、惰性でその概念を使い続けるのは、かえってリスクがあるように思う。
ダイバーシティとかコミュニティってとりあえず言っちゃうのは容易いのだけど。ほんとにそれが目的や価値だと思ってやってる?という問いかけ。
新しい概念をつくるということに、サボらずちゃんと向き合った方が良い。
私たちが向き合っているのはどんな人で、その一人の人生が、私たちのサービスや、私たちとのかかわりを通して、どんな風に変わっていくのか、「物語」としてまず描いてみる。
それを、一番手触り感のある動詞や形容詞で表現してみる。
既存の概念と違う感覚を覚えたなら、そこが新しい概念を開いていく契機なのかもしれない。
カタログを並べられて、「そのどれでもない」と言えることをする。