20 遅々として進まない秋冬野菜の準備とコロナのこと

 今夏は猛暑のせいにして、畑しごとがほとんど、いやまったくできなかった。秋冬は心機一転、やっていこうと心に決め、9月10日に地元のホームセンター「HOME WIDE(ホームワイド)」で種を吟味。大根、ラディッシュ、秋どりズッキーニ、赤大根の種とともに牛ふん、鶏ふんを購入した。しめて1,844円。葉物は昨年虫がたくさんついて失敗したので、避けた。春菊は強いので、植えてもよいかもしれないが。

 計画では9月半ばまでに土づくりを終えて、20日ごろには植えつけが完了しているはずだった。実際、9月17日には草刈りをした。畑へ行くと、彼岸花がたくさん咲き、猫のしっぽと呼ばれる草が生えていた。その中に、草ぼうぼうで荒れに荒れた畑の成れの果てがあった。でもよく見ると、収穫できそうなものが息づいている。わたしの前に畑をしている人が植えたのであろうヤマイモの葉の下にはニラが自生して花を咲かせ、同じく自生の大葉が葉を茂らせている。私が植えたオクラも無事で、実や花をつけていた。それらを丁寧に避けて、草を刈った。雲の多い日だったが、まだ夏のように暑くて、日よけに身につけた長袖Tシャツに汗がしみた。息子は大きく成長したショウリョウバッタを捕まえて喜んでいた。

 22日には夕方に畑へ向かい、日が暮れるまで土を耕した。隣の田の稲には穂が実り、側には相変わらず彼岸花が咲いている。赤は少し枯れて、白が盛りのようだった。40分ほど畑を耕すと、辺りが暗くなってきて、息子とふたり畑を後にした。

 その後は作業ができる日には雨が降ったりその翌日だったりして、気づいたら9月も下旬だった。そして9月26日の夕方、熱発。夜には39度台まであがり、翌昼に発熱外来を受診すると、見事に新型コロナウイルス感染症に感染していた。コロナ禍4年目にして初だった。咳、下痢、嘔吐、悪寒、関節の痛み、さまざまな症状が出た。中でもいちばんきついのは熱が上がるときだ。痛くて、寒くて、つらくて、口からあらゆる呪詛が出そうになるほどだった。

 熱発から5日目には熱が引き、今では外出もできるようになったが、まだ咳や鼻水、下痢、息苦しさなどが残っている。息苦しさが取れないことには畑しごとも出来ないかなと思っている。わたしの秋冬野菜はいったいいつになったら植えることができるのだろうか。十五夜も終わって季節はすっかり秋になり、エアコンを使うこともなくなった。なかなか予定通りにはいかない日々である。