• Home
  • About
    • Latest
    • Diary
    • Essay
    • Interview
    • Novel
    • Poem
    • Review
  • Edition
Menu

閒-あわい-

Street Address
City, State, Zip
Phone Number
Yuhei Suzuki Website

Your Custom Text Here

閒-あわい-

  • Home
  • About
  • Article
    • Latest
    • Diary
    • Essay
    • Interview
    • Novel
    • Poem
    • Review
  • Edition

両親学級に出席するだけで「えらい」とか言われる夫側への期待値の低さって

September 17, 2017 Yuhei Suzuki
rectangle_large_bf81cebcb3f1b425a08a8ef1cea7633e.jpg

8月、自治体が主催する両親学級に参加してきた。

産前産後の生活や健康に対するレクチャーを受けたり沐浴体験をしたりして出産への準備を進めたり、それから同じ区の近隣地域のプレママ・プレパパで交流をしてコミュニティ形成をする目的で開催される。たぶん、どこの自治体でも開催していると思う。

僕が参加した区の両親学級は全3回。その名の通りプレパパ・プレママどちらも参加できる立て付けである。二人揃って参加しても良いし、どちらか片方でも良い。

picture_pc_992a94ee5ca9d89a00cd6af1af99836b.jpg

うちの場合は、僕の方が出勤時間や勤務時間に融通がきく立場・職種で、ツマの方が都合がつかなかったので、1回目と2回目は僕だけが参加、3回目で夫婦揃って参加、という形をとった。

ただ、実際には参加世帯のほとんどが女性(妻・プレママ)のみの参加で、男性(夫・プレパパ)は沐浴体験・妊婦体験や男女に分かれてのグループワークがある最終回の3回目のみの参加、というところが多かった。

1回目と2回目に夫婦揃って参加しているのは2,3組だけである。夫側だけの参加はうちだけであった。


「あの、奥様は…?」

そんな状況だから、受付で開口一番、自治体の担当の方に質問される。

「あぁ、ちょっと仕事があって」

事実を答えただけなのに、なんだかちょっと緊張・恐縮してしまう。母子手帳を渡して資料を受け取り、地域ごとに分かれたテーブルで参加者の方々と挨拶をする。

「どうも、おはようございます」

「おひとりですか?」

「ええ、ちょっとツマは仕事が外せなくて、僕の方が融通きくので」

「なんてえらい…うちの旦那にも聞かせてやりたいわ」

別になんのエクスキューズでもないのに、ちょっと恐縮する。

なんだろう、これ。

立て付けとしては別に夫だけが参加しても良いわけだし、初回と2回目のレクチャーは生活上の諸注意が中心だから、あとでツマに共有すれば問題ないし、なんならテキストを読めばだいたいわかる内容だ。単に、夫側が参加するという、うちのパターンが少数派であるというだけで、 ちょっと不思議なムズムズ感がある。


まぁこれが、世間一般の夫に対する出産・育児への期待値の顕れなのだろうと思う。そしてそれは、"両親学級"と言いつつ夫側がほとんど参加してこなかったという実績の積み重ねから生まれた期待値の低さなのだろう。

そのことに対して良い悪いと意見を言うつもりもないし、参加しているからといって自分が別に誇る話でも威張る話でもない。

実際、妻・プレママと比べると夫・プレパパの方が出産に対する当事者意識の芽生えはどうしても遅くなる。ただでさえ夫側の両親学級への参加率が低いのに、妻の側は母親学級とか2週間に1回の検診とか、あれやこれやと出産準備周りの稼働量は単純に多いのだから。

picture_pc_c7c8acf4e4d63db97c65fb04a395390c.jpg

両親学級の最終回でも、赤子人形の服を脱がせて沐浴シミュレーションをしたりしましたが、やっぱりこう、オットの手つきはおぼつかないわけです。オロオロしちゃう。

picture_pc_4fa0c53776c429462a63a3779f165d07.png
picture_pc_059c68f6c15d9ba8e711884254404978.jpg

妊婦体験もしましたよ。

「うわ、重っ…寝転ぶと余計に重い!これ今からもっと重くなるの?妊婦すげぇ!」とか言いながらつけてました。実際思うもん、妊婦すげえわって。こういうのは所詮疑似体験、と思いつつも、でもやっぱりやるとやらないとで意識は違うし、こういうことでもやらないとなかなか妻の身体への負担に対する想像力って伸びないし、とにかく夫の側というのは"体験"の絶対量で圧倒的なディスアドバンテージがある。

でもなぁ…事実とはいえ、あんまり夫をお客さん扱いするのが当然の前提、みたいになるのも、それはそれで夫の出産・育児参加への障壁になっているんじゃないかと思う。

建前としては、やっぱり"両親学級"なんだし、実態や実感として「珍しい」と思っても、受付の人とか、プレママの方々も、あんまり大げさに驚いたり褒めたりしないで良いと思うんだ。むしろ、「あ、そうなんですねー」ぐらいにさらっとフツーに受け入れてくれた方が気は楽である。

よく、育児に関する言説で「旦那は新人バイトだと思ってマネージしろ」なんて言われますし、実際そうなのかもしれませんけど、そういう「お前には期待してない」メッセージの積み重ねって、微妙にパパ側の育児参加意欲をスポイルするんじゃないかと思うんです。

In essay Tags male-hus-dad-parent-andme
← 腹八分目中目黒の街頭募金とくたびれた労働者のわたし →

© 2020 YUHEI SUZUKI All Rights Reserved