今週のほにゃらら 2022/07/11-07/17

閒(あわい)の住人が、今週観た/聴いた/読んだ/食べたものなどを、本人の紹介コメント付きでいくつか選出してご紹介します。

■読んでいるもの:J.D.ソロー『森の生活(上)』

J.D.ソロー『森の生活(上)』書影

持病の後遺症で本を読むことがなかなか難しくなっていたのだが、ある日本棚にふと目をやったら、学生時代好きだったソロー『森の生活』(岩波文庫)の上巻があって、手に取ったらとりあえず50ページまで読みすすめられた!嬉しい。これからも続きを読んでいく。
牧歌的な生活についての語りだった記憶があったが、読んでみるとソローによる都市生活者の欺瞞に対する痛烈な批判で前半は始まっていて、その後の内容ももうすっかり忘れてしまったので読み進めるのが楽しみである。何よりまた本を読める予感のようなものがあったことがとても嬉しい。
 
さとみさんより

■観たもの:ドラマ”The Queen's Gambit”

孤児の天才チェスプレイヤーの生涯を描いたドラマ。全七話。崇高で美しいチェスの世界に魅入られた少女が、薬物やアルコールへの依存を深めながらも昇り詰めていく様を描いたもの。類い稀なる才能と、その裏返しとしての狂気。天才の苦悩というよりは、放埒な破滅への希求。使い古されたモチーフかも知れないが、作中の登場人物は皆、歪みながらも確かに生きていて、そこにはリアルなディテールがあった。美しいものに取り憑かれてしまった、全ての"狂人"に送りたい作品。
もときさんより

■読んだもの:魚 豊『チ。-地球の運動について-』

魚 豊『チ。-地球の運動について-』書影

最近、毎日に退屈して、明日になんの期待もなくて、無為に夜更しをしては、しんどい朝をいやいや迎えていた。一昨日とさして変わらない昨日今日明日明後日。
せめてもの暇つぶしに完結まとめ買いしただけだったんだけど、僕は本当に、この漫画を読むことができて、よかった、救われた、大袈裟に思われるだろうが構わない、なにか「天啓」のようにすら思った、まるで作中の登場人物が天体現象や地動説に魅せられたときの気持ちみたいじゃないか。
「タウマゼイン」という言葉を知った。タウマゼインを思うと、今日が、明日が、楽しみになったんだ。私は何を探求しようか。仕事にも人生にも何にも役に立たなくていい、何でもいい、何かに没頭しよう、勉強というと堅苦しいけど、なんかそんな感じ。愉しそう、生きられそう、なんかそんな感じだ。

以下、wikipediaより。

タウマゼイン(希:θαυμάζειν、thaumazein)とは「驚き」、「驚異」、「驚愕」といった意味を持つギリシャ語。主に哲学の領域で「知的探求の始まりにある驚異」を表す言葉として使用される。身近な日常の中にある些細な出来事の中に知的理解が及ばない物事を見いだした時、人は自分の周囲すべてが謎・困惑(アポリア)に包まれている感覚を覚える。このとき体験される驚き、驚異、驚愕のことをタウマゼインと言う。

しょーいちさんより

■観たもの:ジャニーズがアメリカを沸かせた(Travis Japanの留学発表)

ジャニーズがアメリカを沸かせた。
まだデビューしていない、Travis JapanというジャニーズJr.のグループが、突然海外留学を発表した。ファンは困惑し、デビューが渋滞している事務所の厄介払いなのではという声も上がった。
しかし彼らは、あたためてきたパフォーマンスでAGTに参加し、会場を沸かせ、次のステージへと進む。
彼らが夢のハリウッドの舞台に立つ日を心待ちにしていいんだと、再確認した。
ゆーさんより