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女もすなる断食といふものを、男もしてみむとてするなり。

5月11日(土)〜5/15(水)の5日間、断食をしてみた。
別に宗教的理由でも政治的抗議でもダイエット目的でもない。単に好奇心である。

スタイルは様々だけど、身の回りの女友達に、断食をする習慣がある子が5,6人いる。男友達ではまだ出会ったことがない。それで、どんな感覚なんだろうという好奇心が前からあった。決め手は、最近入居したウェブマガジン「アパートメント」のこの記事。栗明美生さんの「断食、あるいは優しいということ」 断食明けのご飯の美味しさ、世界の優しさの描写に魅せられて、
自分でもやってみることにした。

期末試験の一番重たいやつが5月10日(金)にあり、またこのシーズン、色んな社交・外食の予定が埋まりやすいのだが、大学院生であるこの時期ぐらいしかできないと思い、けっこう前から友達とご飯を食べる予定が決まっていた5月10日(金)と5月16(木)の間を縫って敢行。

「断食」でググってみると、色んな情報が出てくる。ファスティングとも言うらしい。ダイエット効果だけでなくて、身体の老廃物を出して健康になるための手段としても考えられているらしい。断食スタイルも様々で、僕の友達のなかには、ほんとに水だけしか飲まない子、朝に軽くフルーツだけは食べる子、サプリメントで栄養だけは採る子などがいる。一番ストイックなのは、お寺に篭って修行するというやつだったけど。

僕の場合はどうしようかと思ったが、考えるのも面倒だし、人間水分を採ってりゃ1ヶ月は死なないので、とりあえず、5日間一切の固形物を口にしないことにした。基本はお茶で、あまりに飽きたら野菜ジュースぐらい飲むかもな、ぐらい。ちょうどアパート退去のタイミングでもあり、前日までに冷蔵庫の食材を全て食べ切った。

で、やってみた記録。果たして。

5月11日(土)
 初日。早朝にランニング。終日ルイボス茶だけを飲んで過ごす。前日たっぷり食べたからか、排便も排尿もすこぶる快調。大学院のfinal examsはまだ2つ残っている。比較的頭が働く初日のうちにtake-home examの方を片付ける。料理・食事を全くしないと一日が非常に長い。読書と試験を済ませてもまだ時間が余る。しかしあまり動きまわる気にはなれない。 空腹それ自体は「まぁこんなもんか」という感じで、別に我慢できないほどではなかったが、「これが5日続くのか…」と想像するとゾッとした。食事が自分のの中でずいぶん重要な楽しみの一要素なのだと改めて自覚する。街を歩いていて不思議だったのは、 移動販売車で売られているドーナツやらマフィンなどのアメリカ的スイーツやコーヒーにほとんど惹かれなかったこと。普通に食事をしている頃の方が、ついつい誘惑に負けて勉強の合間などに買ってしまっていたのだが。

5月12日(日)
 2日目。起き抜けにポロッとしたウンチが出る。やあやあおはよう、君があれかい、もしかして、宿便ってやつかい。相変わらずお茶だけ飲んで過ごす。初日ほどの空腹感は無い。慣れたのかな。 夢の中では食事が供されたのだけど、ナチュラルにそれにかぶりついてしまって、「あ、しまった!」と思い慌てて吐き出した(もったいないよね、普段はそんなこと絶対しない)。夢で良かった。日曜日なのでマンハッタンの其処此処で路上マーケットが開かれている。用事でリンカーンセンター周辺に行ったらそこでもやっていて、ケバブだのホットドックだの色んな食べ物が売られている。「よし、行ったろやないけ」と左右に連なる露店を突っ切ってみたところ、意外と平気だった。なんだこんなもんか。
 ところが夕方になってなんだか様子がおかしい。手足が若干しびれ、頭もクラクラする。勉強をしてもあまり内容が頭に入ってこない。おやまぁ。ルイボス茶も飽きたのでダシ汁を飲んだ。 ふらつきは収まったが、あと3日どうなることやら。

5月13日(月)
 3日目。もはやウンチくんも出てこない。空になったのか。もう少しすれば更にまた宿便が出たりするのだろうか。昨日ほどの空腹感はない。お茶をルイボス茶から番茶に変えた。 平日なので大学の図書館前のカフェテリアが空いており、通りかかるとコーヒーの香りが漂ってくる。が、特に惹かれない。というか、あれが食べたいこれが飲みたいという欲求がほとんど無いのだ。

5月14日(火)
 4日目。朝、ほんとにごくごく小さなウンチくんがポロッと出た。やあやあ。まだいる気がするんだがな、もう出てこないのかな。ところで食事をしないとオナラがほとんど出ませんね。さておき、この日は最後の期末試験。ちょっとぐらい栄養入れとくかってことで、大学近くの露店へ。フルーツジュースと野菜ジュースをその場で絞って売ってくれる。なんとなく、果糖を採るとこの断食トライアルのストイック度が下がる気がして、野菜オンリーのチョイス。ほうれん草とセロリときゅうりと人参。苦い。こっちの野菜はあんまり甘味がないからな。隣の露店—ホットドックやベーグルサンドやジャイロラップを売ってるお店から漂ってくる匂いが、心なしかいつもよりくっきり強く感じる。嗅覚が敏感になっているのだろうか。

5月15日(水)
 最終日。プリプリと、ウンチくんが再び現れた。君たちまだいたのか。5日目になったが、空腹自体は別に耐えられないというレベルではない。なんだこんなもんかという印象。ただ、さすがにもうお茶とダシ汁には飽きてきた。舌がその味で固定されていてなんだか気持ち悪い。明日で解禁と思うと、やたらとネットで料理に関する写真や記事を漁ってしまう。明日の最初の食事はわずかに残っている玄米と具無し味噌汁。 そこから出国日の土曜まで友達との食事が昼も夜も入っているんだが、胃腸が急にビックリしないかな。
 金曜の夜にクラスメイトとポットラックパーティーをすることになって、なんか日本のおかずでも作るかとスーパーに出かけた。居並ぶ食材の色彩豊かなこと。見るもの全てが美味しそうに思えてくる。あぁ早く食べたい。この5日間、食事をとらない以外は平常通り過ごしていたが、さすがにこの日は勉強や調べ物をする頭がなかなか働かなかった。鏡を見ると若干頬が痩せこけてきている。まぁ明日になりゃ食えるし、深刻なものでもないか。
 早く明日になぁれと、早めに寝た。が、困った全然寝れない。けっこう時間経ったかなと思い目を開けてみれば、まだ日付も変わっていない。どうやって時間を潰したものかと、とりあえず外に出る。すると、ここに来て急にフラフラする。あ、すごい、びっくりするほど歩みが遅い。牛歩よ、牛歩。家から一番近いスーパーに入り、夢遊病患者のようにフラフラ店内を歩く。明日の食事になんか一品加えるか、と思ったのだけど、結局何も買う気になれなかった。悲しいかな、近所のスーパーものすごく品質悪いのよ。見た目と匂いでも分かるんだけど、驚くのが、じゃがいも、腐るの。玉ねぎやパプリカも買った時点で傷んでるの。あと、棚から野菜が落っこちたままよく放ったらかしにされてるの。哀しい、食べ物大事にしようよ。もう食べられるならなんでも良いやと一瞬思ったけど、嗚呼駄目だ、ここのは食べる気になれない。

5月16日(木)
 断食明け。米を炊く、味噌汁をつくる。手を合わせる。
 うまい。嗚呼旨い。5日ぶりの食事。
 食べた後、横になると、身体中がドクドクと脈打っている。一回一回の鼓動ごとに、全身に血液が巡っているのだな。

 
 
 5日断食してみて、特に世界が劇的に変わったとか、感受性がビンビンになったとか、自分の場合、そこまでではなかった。どれだけ優しくなれたかも、知らない。ただやはり久しぶりのご飯は格別なもので、僕にとって食はやはり生活の歓びなのだなと。
 デトックス?がどれだけ進んだか、知らないけど、確かに断食中お腹の調子はスッキリしていたから、月に一度1日程度でも、食事を抜く日があっても良いかもしれない。

Sound of A-Train

4th May 2013

It is no longer surprising for me to meet performers who suddenly play music or dance on subway in New York City since I’ve already stayed here more than 8 months, nor even no longer annoying. It never happens in Japan, but now I enjoy such performance without being irritated even though they interrupt my silent reading. To be honest, I do not like aggressive breakdance performance using pipes on the train by young boys so much, but still it’s ok unless they accidentally kick me. Most of the sounds of such subway songs and dances jolly and boisterous ones. But today’s sound I met in the afternoon was a little different, and therefore comfortable for me.

I was on an express A-train and going down to Canal Street in SOHO from 168th street in Washington Heights. I like A-train, cos he lightly passes most of the station within Upper-West Manhattan. I was reading an interesting book about “soundscape” by Raymond Murray Schafer, while the A-train was running through Upper-West without stopping from 125th to 42nd. At first I was concentrated on the book, but gradually become aware of a moody music coming to my ears, and I found one guy was singing the song with his CD playing. For a change, it was an R&B music, which I rarely hear on subway. He’s from Puerto Rico. His moody and melodious sound matched today’s mood of myself combined with a dark, continuing express road. I closed my book and listened to his sound, while looking out of the window from my seat, which was put parallel to the direction of the train. Outside of the window was almost dark, but sometimes blue light on the wall of tunnel cut across. I saw my face reflected on the window without thinking anything. Stable clickety-clack sound of the subway wheel made a session with percussions of his CD, and he sang on that. Whenever I meet such a gift from NYC, I imagine if you like this town.